2ndアルバムは全編、フランツ・フェルディナンド、アークティック・モンキーズ、カサビアンらとの仕事で知られるBarnyとサンシャイン・アンダーグラウンドとの共同プロデュースにより制作された。彼らのホームから遠く離れた過疎地Dumfriesにある一軒家を借り、たったの4週間で全てのレコーディング工程を終わらせた。前作では、小さな街に住むパンクスの怒りを表現した曲や、大切な問題から目を背けセレブ文化やリアリティTVに夢中になる者へのアンチテーゼなど、日常のイライラをインスピレーションの元にしてきた彼らだが、本作の制作にあたっては、英国の政治不信が大きく影響しているようだ。二枚舌の政治家や、世にはびこる様々な陰謀など、いまの世の中が本当に正しいものかどうかという問いかけが本作であり、またその内容は我々ひとりひとりへの問いかけともなっている。また、レディオヘッドとのコラボレーションでも知られる英国の作家スタンリー・ドンウッドの著書からのインスパイアも作品に込められている。とはいっても、アルバム全体のトーンが暗い方向にいっているというわけではなく、サンシャイン・アンダーグラウンドたらしめるクレイグのハイトーン・ヴォーカルは健在だし、すばらしいメロディーには目を見張るものがある。実際に、2008年ハッピー・マンデーズとのツアーで披露していた「Spell It Out」や「In Your Arms」は、アップリフティングなヒット・ナンバー「Put Your In Your Place」や「Commercial Breakdown」のような熱烈なリアクションを受けたという。