このイギリス留学時に大きな転機となる音楽と出会う。QUEENのフレディ･マーキュリーの生涯をモチーフにした舞台「WE WILL ROCK YOU」である。人種も性別も年齢も入り乱れた歌声を耳にし、学んできた音楽と全く違う音の世界に鳥肌が立つほどの魅力を感じ「自分の“心”を表現する音楽をやりたい。」と強く抱くようになる。飛行場に向かうタクシーの中で、偶然NIGHTWISHの「THE PHANTOM OF THE OPERA」を耳にする。男性的なギターサウンドにシンフォニックなストリングス・サウンド、そして女性の持つしなやかさと強さ、艶やかさをそなえた声とのハーモニーはまさに自らが思い描いていた理想の表現であった。「日本から世界にむけ、発信したい」という思いを胸にLIV MOONのシンフォニックメタルの世界を構築することになる。
2009年10月にはデビュー前にも関わらず"LOUD PARK 09"に出演。出演決定の時点ではまったく未知の存在だったにも関わらず、噂が噂を呼び、初ライブとなったステージには2000人以上がつめ掛けた。その堂々としたパフォーマンスは各方面で高い評価を得て、タワーレコード限定で発売されたシングル「The Phantom of the Opera」は瞬く間に完売。12月16日に発売されたデビューアルバム「DOUBLE MOON」もオリコンデイリーチャートで25位を記録するなど、へヴィ・メタルシーンのデビュー新人としては異例のヒットを記録した。また、2010年3月にはO-EASTにて初ワンマン・ライブを慣行。シアトリカルなステージングと圧倒的なヴォーカルの表現力は各方面から賞賛を浴びることとなった。このライブをキッカケとして、いろんな方面からの歌唱オファーが舞い込むようになり、伊勢丹『サロン・デュ・ショコラ』のプレス発表会での歌唱など、シーンの枠を超えたAkane Livとしての活動も盛んになる一方、メタルシーンにおいてもガルネリウスのsyuのソロアルバムへの参加が決定するなど徐々に活動の幅を広げ、その評価を形に変えてきている。6月に発売されたアルバム「COVERS～Scream As A Woman」は、それらの経験を経たLIV MOONが、いま表現したい世界観を描き出した作品であり、Kate Bush , Madonna , Blondie など女性アーティストを中心に様々なジャンルの名曲をLiv Moon 独自のメタル的な世界観でカバー。あえてメタルシーンから離れた楽曲をシンフォニック・メタルにアレンジした挑戦作である。この作品も、アルバムと同時に収録されているDVDの映像とともに関係者の大きな驚きと高い評価を持って受け入れられ、好調なセールス実績を記録している。そして、待望の東阪ワンマンライブが遂に決定。稀代のプロジェクトLIV MOONが、また新たな一歩を踏み出した。